父と癌 

がんになった父の闘病生活の記録です

10.5年生存率0%

”もし手術が成功しても3年の生存率は10%”

”このまま余生をすごしてはどうですか?”

 

意味のわからない医者の言葉に空いた口が塞がらなかったと母は言います。

目の前が真っ暗になり、5年後長年連れ添ってきたこの人・・・おらんくなるの??

”死”が目の前に感じたのはここからでしょうか?

 

尾てい骨近くの腫瘍が大きすぎて今のままでは手術は不可能。無理をして手術中に死ぬリスクが高すぎ、このままがんを抱いたまま余生を過ごすことに医者は賛成していたようです。

 

”腫瘍が小さくなれば手術はできますか?”

 

そう聞いたのは母でした。

 

答えは”YES”

 

ただし、かなりの危険な手術。そして排便排尿ともにストーマ生活。歩行は不可能なため車椅子での生活となる。

上記はベストな場合である。

術後の合併症や感染症、臓器不全による死亡確率は60%以上

運良く生き延びたとしても、3年後の生存率は10%から20%になるだけで生存率は100%になるわけではない。

17時間以上かかる手術になる。

手術中に命を落とすリスクも高く本当にするのか、しないのか・・・

家族で話し合ってからにしてほしいと医者から言われたそうです。

 

ただやはり言い出したら聞かない父です。

 

”俺、手術するんや!”

と私は相談された記憶はありません。さすが言い出したら聞かない父です。

手術してもらえるだけラッキー。そう思っていた父は手術できる日が楽しみで楽しみで仕方なかったそうです。